カテゴリー「書籍・雑誌」の記事

2010年2月 1日 (月)

カーテン/アガサ・クリスティー著

 「カーテン 」は、クリスティーのファンなのに、これだけは読んでいなかったポアロ最後の事件。

 近頃読みたい本が無くて、渋々手をつける決心をした。

 クリスティーは本作を大分前に書き上げていて、ポアロ最後の作品とミス・マープル最後の作品は、死後発表されるようにしまってあったらしいが、結局亡くなる前に発表している。
 読者の反応をみたい衝動にかられたのかね…。

 最後の事件は、処女作「スタイルズ荘の怪事件 」と同じスタイルズ荘で、数年後に繰り広げられる。
 既に邸の持ち主も変わり、ポアロもお年を召して、ヘイスティングスには娘もいて、この作品に登場している。

 クリスティーの描く犯人像って、現代の映画やドラマで見かける事があるけど(ゼロ時間への犯人は、あぁ現実に居そうと思った)、本作の犯人も何処かの作品に居そうである。
 単なる怨恨や、保身の為ではない動機。
やっぱりクリスティーはいいなぁ!

 今なら、何処かで観たネタだよねーと思うだろうが、根っこはココかっ!とクリスティーびいきの私としては思いたい。
 なぜ最後の事件なのか?!だけでなく、動機や解決方法も今までとは違うので、愉しめる作品。

 ところで、昨年クリスティーの未発表短編作品が発見されたのを、ご存知だろうか?!
 私は最近友人に教えて貰うまで、全然知らなかった…。

 クリスティーが時々やるのだが、短編で作っておいて、練り直して長編で発表するというパターンがある。
 今回発見されたのも、このパターンの短編だとか。
これって、本人としては人目に晒したかったのかどうか、ちょっと疑問だけど…。でも、読みたい!

春頃、出版される予定らしいので、お楽しみ~!

カーテン (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) カーテン (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
中村 能三

象は忘れない (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) ブラック・コーヒー (小説版) (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Hallowe'en Party (Poirot) 鳩のなかの猫 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) 葬儀を終えて (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

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2009年2月22日 (日)

日暮らし(上・中・下)/ 宮部みゆき 著

  ここしばらく時代物にハマっていた私は、宮部みゆき氏の「あやし 」や「本所深川ふしぎ草紙 」「堪忍箱 」などを読みあさっていた。

  ちまたに広く知れ渡っているのは「模倣犯」や「ブレイブストーリー」のように映画化された現代物なのだろうが、あまり手にした事はなく、“回向院の茂七”という岡っ引きのオッサンが出てくる時代小説を選択していた。

  「日暮らし」は、そろそろ読み尽くしたかな~と思った頃に出た新刊である。

  噺は町方役人の冴えない侍のオッサンと、絶世の美少年(くどい位に描写されている)である甥っ子(10才くらい)が、知り合いの植木職人に降り掛った殺人容疑を晴らし、事件を解決していく物語なのだが…。

  が…である。

  読んでみて判明したのだが、
日暮らし 」は「ぼんくら 」の続編であった!

  植木職人と知り合った経緯もしかり、他の脇役も数人は前作の
ぼんくら 」に登場していた。

  読み進めるうちに「○○とは、以前ある事件の時に出遭って…」などの、奥歯にものの挟まった表現が頻繁に出てくると、途中で読むのを止め「ぼんくら 」を買いに行こうか、という衝動にかられる。結局、完読したけど。

  前後はしたけど「ぼんくら」も読んでおくか、と書店に足を向けてみると、驚いた事に、これがなかなか置いてない!

  宮部氏の作品は、どの書店でも比較的平積みになっている事が多く、探し易いのだが。

  しかも、これを読んでないと、新刊も面白さ半減というくらい大事な前作である。

  最近では、“書店の店員さんが薦める…”などのランキング本や、帯が目につく程なのに、こんなにメジャーな作家の新刊で、伏線張りまくりの前作が無いなんて!  出版社もどうかしている。

 とにかく、内容がどうだとか、犯人がその人じゃつまらないとか、そんな事よりも、売る側の商売下手が気になってしまった作品だった。 

  とにもかくにも、これから「日暮らし 」を読もうとしている方々、
まだ「ぼんくら 」に目を通して無いなら、こちらを先に購入するよう
おすすめしますよ。

日暮らし〈上〉 (講談社文庫)
日暮らし〈上〉 (講談社文庫) 宮部 みゆき

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2007年11月24日 (土)

しゃばけ / 畑中 恵・著

 第十三回(2001年)日本ファンタジーノベルズ大賞優秀賞を受賞した、畠中恵氏の「しゃばけ」。
 後に「ぬしさまへ」「ねこのばば」等へとシリーズ化されて、「しゃばけ」シリーズと呼ばれているらしい、という予備知識は全く持たずに、いつものように本屋で何気なく手に取った一冊だった。

何だろ“しゃばけ”って?

 背表紙を見ると、江戸時代の風情と難事件と、そして本書では「妖(あやかし)」という“人”ではない生き物たちが登場する、どうやら私好みの要素が満載のレシピらしいので、まずは第一作目の「しゃばけ」を読んでみる事に。

江戸の日本橋にある長崎屋という廻船問屋兼薬種問屋の大店(おおだな)の若だんな一太郎と、とりまきの妖怪たちが殺人や怪事件を解決していくお話、というのが大筋である。

 現代風にもう少し噛み砕くと、輸入業と製薬会社を営む長崎屋の御曹司である一太郎は、やっと授かった跡取りなのに病弱であった為、非常に大事に育てられている。
 病床で過ごす事の多い孫に、今は亡き祖母が二人のボディーガードを付ける。
 この二人、外身は人間だが中身は妖(あやかし)。
 一太郎には幼少の頃から「人」では無いものが見える能力があり、二人の正体も承知している。

 と、ここ迄来るとファンタジー小説には疎くても、漫画好きなら、「何処かで聞いたような設定だな」と気付くだろう。

 そう。この小説、まるで「百鬼夜行抄」(参照記事はこちら)を江戸時代に移したような設定である。

 うがった見方をすれば、祖母に孫の命を守るように妖が護衛するあたりは、百鬼夜行抄では、祖父に孫を守るように命令される妖魔の青嵐や、対をなす所は尾白と尾黒のよう。

 物にも魂が宿る辺りは「雨柳堂夢咄/波津彬子 著雨柳堂夢咄/波津彬子 著」のようでもある。

 著者の畠中恵氏は、漫画畑にも席を置いていた経歴の持ち主なので、上記の2作品は勿論ご存知の筈である。…多分。

 二作目の後書きで、藤田氏もやはり「百鬼夜行抄」を思い浮かべたと記述されているので、気が付いたのは私だけではないらしい。

 内容も“主人公の若だんなが、如何に家族や周囲の妖達に愛されているか”の表現に終始しているせいか、若だんなの個性が今一つ弱い気がする。
 逆に言えば、主人公にアクが無い分、周りのキャラクターが個性を発揮している、とも押し図れる。

 難事件の方も、ミステリー好きの私は「文章の何処かに、ヒントが隠れているかも」と、一言一句じっくり読んでいたのだが、そうでもないみたい…。

 しかし、なんだかんだ言いつつも、サクサク読める軽さと、江戸情緒に惹かれて、すでに三作目まで読んでしまった。

 一作目の「しゃばけ」は1つの(?)連続殺人事件を追っていく長編作品で、二作目からは短編集になっているせいか「しゃばけ」で舞台背景を知った上で読む、二作目以降の「ぬしさまへ」「ねこのばば」等の方が楽しめた気がする。

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しゃばけ
畠中 恵
新潮社 2001-12

ぬしさまへ (新潮文庫) ねこのばば (新潮文庫) おまけのこ うそうそ ねこのばば

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2007年5月17日 (木)

本屋大賞 2007

  最近書店を訪れると良く目にする『本屋大賞 2007』。
 知る人ぞ知る、店員さんがオススメする本のランキング本である。

 読みたい本が漠然としている時に、店員さんの意見が訊ける、と同時にある程度の先入観も入ってしまうが、今、巷で読書家にウケている本を読んでおきたい人には指針になりそうだ。

  選ばれている作品は、必ずしも出版社の規模や、作家のネームバリューに左右されている作品ではなく、むしろ有名作家の「本は読まなくても、誰もが知っているでしょ」的な作品は避けられている気がする。

  自分が感動した作品を押す訳だから、皆さん熱のこもった文章で、絶賛の嵐。  酷評は1つも無い分、客観性は乏しいが、何となく読んでみようかな~、という気にさせられた。

  余談だが、書店で働き読書の機会に恵まれているからといって、文章が巧いわけでは無いのね、と改めて感じた。
  漫画を読むのが好きだからといって、漫画を描くのが巧いわけでは無いのと一緒である。
  かっこいいフレーズを思い付いたものの、比喩が間違っている文章が多々あって、最後がちゃんと落ちていなかったりする。
  まぁ、その辺は素人なんだから、ご愛嬌ってことで。

  ちなみに今年度のベストスリーはこちら↓

1位 『一瞬の風になれ/佐藤多佳子
2位 『夜は短し歩けよ乙女/森見登美彦
3位 『風が強く吹いている/三浦しをん


本屋大賞 2007 (2007)
本の雑誌編集部

本屋大賞 2007 (2007)
本屋大賞2006 本屋大賞〈2004〉 このミステリーがすごい!2007年版 このマンガがすごい! 2007・オンナ版 このマンガがすごい! 2007・オトコ版
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2006年12月 1日 (金)

クリスマスの贈り物に
水の癒し/江本勝・著

  去年クリスマス・プレゼントに!と紹介した『水は答えを知っている― その結晶にこめられたメッセージ』 (江本勝・著)記事はこちらからに新刊 『水の癒し』 が出ていた。

  前回の作品は、どちらかというと研究成果を一冊にまとめて発表したという意味合いが強い出来だったが、今回は文字通り “癒し”がテーマの、リラクゼーション本。

  長年にわたり「水」の研究をしてきた著者が、水を凍らせて、溶ける寸前の結晶を写真に収めた実験結果集とでも言ったらいいだろうか。

  それが以前に紹介した『水は答えを知っている― その結晶にこめられたメッセージ』 である。

  最初は、水に「紙に書いた言葉」を見せ(?)、結晶を写真に撮っていたが、段々内容が広がっていって。
 要するに、思いついたからやってみた、という感じ。
(発明の基本だよね)
 
 その内、数ヶ国語の「ありがとう」を見せたり、音楽を聴かせたり、どこどこの「名水」とこだわってみたり、レンジでチンもしている。
 
  当然よい結果だけではなく、「ばかやろう」「むかつく」「悪魔」「ヘビメタ」等の、結晶にすらならない実験結果も含まれていた。

 ただ綺麗ってだけではなく、人の体も70%が水で出来ている事を踏まえて見ると、やはり嫌な言葉や実験結果の画像は目に入れたくないのが心情だ。

 正直わたしも、親戚の子供にあげるのに、躊躇していた。
大人になら問題ないだろうけど、むしろ比較対象があったほうが、面白いし。
 でも小学生には、どうかな~と。

  今回の『水の癒し』 は、その辺の事を考慮してか、美しい結晶だけを抜粋しているので、 研究レポート色は薄く、 眺めていて心がホッとするもの達だけで構成されている。

  解説の文章も、前回ほど難しくないし、フォントも大きくなり読みやすい。
  小学生でもイケるのではないだろうか。

まだクリスマスのプレゼントを決めかねている人には、
ぜひおススメの本!
 江本勝氏による関連書籍が他にも出ているので、何冊かまとめてプレゼントするのもいいかもしれない。

 以下は著書による前書きから一部を抜粋。

 本書は(あ)の「愛・感謝」から始まって(わ)の「和」の結晶写真まで、五十音順に、 私がひとつずつ吟味した素敵な言葉を、水に見せてできたきれいな結晶写真と、あわせて編んだ構成になっています。

 わたしは、長い間、水に言葉をみせてできた水の結晶写真を撮ってきました。
 おかげ様で、『水は答えを知っている― その結晶にこめられたメッセージ』 は、世界中でベストセラーとなっています。
 今回の「水の結晶写真」は、すべてきれいなものばかりを集めています。 みなさんの心がきれいになるように形がゆがんだような写真は、ひとつも入れていません。

 水の癒し
江本 勝

水の癒し
自分が変わる水の奇跡 水は答えを知っている―その結晶にこめられたメッセージ 水が伝える愛のかたち―愛はこんなに美しい 釈迦の教えは「感謝」だった 楽しい人生を生きる宇宙法則
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2006年9月19日 (火)

超図解 無料で簡単!ブログ作成
&活用ガイド / エクスメディア

  『超図解無料で簡単!ブログ作成&活用ガイド』は説明画面が、ほぼココログフリーで紹介されているお役立ち本。

 こういうのがあれば、「みんなで解決!広場」で“教えてちゃん”(?っだっけ)にならずに済む。
 初版は2006年3月27日。
  ココログフリーへの登録から、記事や画像のアップロード・トラックバックやコメントのしかた・マイフォト&マイリストの活用、 といった基本の操作が一通り載っている。
  アクセス解析に関しては、ベーシック・プラス・プロで新機能が導入されているので参考にはならないが、ココログフリーでのアクセス解析の見方や外部ツールの使用方法が記載されている。

  その他にも、CSS編集画面の説明、アマゾンや楽天アフィリエイトへの登録・ランキングの参加方法・外部ツール等も紹介されているので、ベーシック・プラス・プロの人にも使えるのでは、と思う。

  タイトルバナーに写真を貼りつけたり、記事タイトルの先頭にアイコンを付けたりも紹介されているが、この辺は以前紹介した『ウェブログ・ デザイン』 の方が詳しくなってる。
 こちらの説明画面はベーシック・プラス・プロのものになっているが、するべき事の本質は一緒!

  この2冊の合わせワザで、ココログの大半が理解できるだろうと思う。

超図解 無料で簡単!
ブログ作成&活用ガイド

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エクスメディア


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ウェブログ・デザイン
4844357506
こもり まさあき


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 ◆こちらは私が一番最初に買ったブログの本、のココログフリー開設後に出た改訂版。説明画像はココログフリー、ベーシック・プラス・プロの使用。
 基本的な使い方のほかに、RSSリーダーやping送信、マイリストを使ったお役立ちツールの紹介などもアリ。
 「みんなで解決!広場」の回答でお馴染みの、facet-divers氏の 「折りたたみスクリプト」・KOROPPYの本棚さんや、 此処録ANNEX:ココログTIPSさんも紹介されている。

ココログでつくる
かんたんブログ&ホームページ

4861670608
ケイズプロダクション

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2006年9月 1日 (金)

男に大人なんていない!? /
キム・ミョンガン 著

  「えっ!そうなの?」と、本屋で思わず足を止めてしまったタイトル。

  常々、病んでいく今の日本を再生するには、男性がもう少し大人になる事だ。頑張れ日本男児!と思っていた私には身も蓋もない、 このタイトル!
男に大人なんていない!?

  著者のキム・ミョンガン氏の名前は一応見知っていた。かの漫画家槙村さとる先生と、知り合って3週間でスピード婚したという旦那さまである。
  (詳細は『人生の穴ときどき落ちても大丈夫― 槇村さとる対談集』にて)

  性人類学という分野を研究した著者の目からみた、日本男女間の問題点など、「あぁ、やっぱりそこがネックなのね」と合点がいくことが記されていた。

  イラストの内田春菊氏が、冒頭の挿し絵で「目からウロコ!でも、そーゆーのばっかしなんだよ(泣)」といっているように、じゃあどーすりゃいいのさ?!というのが正直な感想だ。

 ミョンガン氏いわく、男には「幼児」と「成人した幼児」しかいない!と、バッサリ。

 すべての哺乳類に家族というものがあり、父と母と子供のいる家族が通常、と思ったら大間違いです。
 母子家庭こそ生物の基本形なのです。
 父親などというものこそ、人類最大(?)の発明品といわれているのです。
 ごく一部の例外を除いて、哺乳類には父親など見当たらないのです。基本的には乱交であるサル社会など、乱交であるがゆえに、特定の父親などいないのです。母子家庭こそが基本にして通常形態というわけです。
 そして日本社会こそ自然界に最も近い「母子家庭」である、といわれています。
 これはいったいどういうことなのでしょうか。精神分析学者によれば、日本は「成人した男性のいない社会」(『父親とは何か― その意味とあり方』佐々木孝次:著) となっています。
 日本には「幼児」と「成人した幼児」という、2種類の男性しかいないのです。

 う~ん。男性陣には耳の痛い話だろう。
 でも、それを容認してきたのは女性でもあるわけだから、女性にもチクリとくる話である。

 欧米人は、日本男性が子供が生まれると、自分の妻を「ママ」と呼ぶので驚くそうな。
 そういえば、TVドラマで「私は“お母さん”じゃなくて、ちゃんと名前があるのよっ!キィ~ッ」と叫んでいるシーンを見かけるな…。

  これはけっして若者を指しているわけではなくて、60歳でも「成人した幼児」といっているのである。

  確かに、いるかも。私でも日常生活で目に付く、バスや電車での老夫婦。十中八九、お爺さんが座ってお婆さんが立っている。 (若い人は逆だと思うよ)
  あるいは、ファミレスでドリンクバーを取りに行くのはオバサンで、オジサンは座っているとか。

  もっと気になる(腹が立っているのは)デパートの出入口のドア!
  結構重いドアを、私がやっとの思いで開けると、平然と素通りするオッサンである。(これは青年もだな)
  「あんたが開けておけよっ」は、百歩譲るとしても“すみません”の一言ぐらい言ったらどうだ?
 そもそも、私が開けたのだから、私が一番最初に通るのでは?という考えはおかしいのだろうか。
 女性らしくないのかな…いや、母性らしくないということかも?
  今まで“すみません”を言った男性など殆ど居なかった。ましてや開けておいてくれた男性など皆無である。
  これが子供だったら、同行しているお母さんが“すみません”というのだろうけど。
  私とてお婆さんが通ろうとしていたら、譲るし開けておく。バスや電車でも席は譲っている。

  長い愚痴になったてしまったけど、すべて「成人した幼児」と置き換えれば、納得である。
  言い切るミョンガン氏も凄いけど。

 みんなPCだってアップデートするだろうに、日本は父親という発明品を、古いバージョンのまま、我慢して使用中、ということかぁ…。

 この手の本は、本当は男性が読んだほうが、中身を磨けるという気がしている。装丁が女性向けっぽいので、書店でレジに持っていきにくいんだけどね。

  以前に『結婚の条件』 (小倉千賀子:著)を書評した時も書いたかもしれないが (記事はこちらから)、この人達に共通しているのは、 大学で教えている事。
  若い世代の、現場の声を聞けるというのは、強味だ。
  政府の統計なんかより、ずっと当てになる。

  と、保育所増やすのが、なんで少子化対策になるのか、サッパリ解せない私は思う。

男に大人なんていない!?
キム・ミョンガン 内田 春菊
408650104X

人生の穴ときどき落ちても大丈夫―槇村さとる対談集
槇村 さとる
4087804178

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2006年7月16日 (日)

焼きそばうえだ / さくらももこ 著

         
 『焼きそばうえだ』 さくらももこ著。
妄想から始まって、実際にバリ島で焼そば屋さんを出店しちゃうという話。

そもそも、くだらない話で盛り上がれる仲間を集おうと始めた「男子の会」(いいなぁ、これ。仲間になりたい)の一員である植田さんの為に、今の人生よりもバリで焼そば屋でもした方が、彼は幸せなんじゃと考え始めたのが(注・本人抜きで)事の発端である。

妄想だけなら私もお手のモノである!

友人達とくだらない妄想を楽しみ、笑い転げることは良くある。

ここで話せるネタは少ないが、例えば夕方のニュースで、最近の結婚式事情の特集をボンヤリ聞いているとき誰かが「一生思い出に残る結婚式」ってどんなのがいいかなぁ、と言いだす。

「常磐ハワイアンセンターで挙げるのは、どーよ?!」と一人がいった。

この時点ですでに「思い出に残る結婚式」ではなく「面白い結婚式」に話題はずれている。

「じゃあ、何を着ていくか悩まなくてもイイよね!ムームーだし」と始まる。

招待状の出席”“欠席の下にはムームーのサイズS・M・Lの欄があって。
舞台にあがってハワイアンダンスはもちろん必須。
 花嫁自らの炎のリンボーダンスをして、ベールも軽く焦がさないと。
宴会は大広間で、横になってくつろいでいる一般客を巻き込み、みんなから祝福される。
引き出物は、やっぱりムームー!

と、こんな具合である。

しかし、まだ実現はしていない。
さくらももこさんの凄いところは『焼きそばうえだ amazon へ』を、 実際にやってのけてしまった事だ!

なぜバリかと言えば、「男子の会」のメンバーに、バリで仕事をしていた事情通の人がいたから。それだけだ。

みんなでバリまで出掛けていって、店舗を探し、さくらさんはホテルで徹夜までして看板を描き、日本の焼そばの味を再現しようと四苦八苦し、ついには開店にこぎつけ、そして最後は現地の人に店を丸投げしてくるという、すばらしい大団円!

今でもバリにあるので、旅行の予定のある人は、ぜひバリまで行ってやきそばを堪能してみてはどうだろう?

 私は、こういうくだらない事に血道をあげる話は大好きだ!

  ただ、中には“金持ちが金にあかせて…”という批判もあるようだ。
「えっ、こんなくだらない事を楽しもうって時に、金持っている奴が金出さないで、誰が出す? ずいぶん無粋なこというな~」と、思うのだけどね…。
 それに、植田さんを馬鹿にしている訳でもない。
家族のいる植田さんに自己破産でもしたらなんて、ひどいという読者がいたりして驚いた。
当たり前である。そんなの、気の会う仲間だからこそ言えるジョークだ。しかも、大の大人が人生を変えるのに、人の言葉を鵜呑みにしたりするものかぁ?第一そんな強制しようなんて、誰も思っていない。

 日頃、妄想が妄想だけに終わってしまう私には、それを具現化できたさくらさんが羨ましかった。

焼きそばうえだ 焼きそばうえだ
さくら ももこ

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2006年7月 1日 (土)

人は見た目が9割 / 竹内一郎 著

          Yondemita_3
  タイトルに食い付いて買った新書
人は見た目が9割
失礼ながら著者がどういう人物かは、まったく予備知識なく手にした、いつものパターンである。

  さい ふうめい、のペンネームで『哲也  雀聖と呼ばれた男』というマンガの原作を書かれた人物といえば、思い当たる人もいるかも?

  タイトルには「見た目」とあるが、べつに美人の方がモテて得をするとか、そういった話ではない。
  人がもつ印象や、こんな仕草にはこういう意味があるとか、言葉で語れる範囲の限界や、ビジネス上の礼儀作法に至までを、マンガや舞台の演出を例にとって説明している。

 ただ、著者が初期のマンガのコマ運びの説明で例にとっている手塚治氏の作品について、手塚治氏がコマの並べ方を間違えたとしている点は、どうも腑に落ちなかった。

 あれは縦にコマを並べてあるだけで、間違いではないように思う。
  現在の横に読む方法に準えれば変だが、あれは縦に読むように意図されていると思う。

 マンガの現場とは言っても原作者なので、マンガにおいての表現技法の解説は少々アバウトかな…。

 舞台の演出においては「なるほど」と思う場面もあった。
  印象に残った文章を抜粋しておくので参考に。

  私たちの周りにあふれていることば以外の膨大な情報。それを研究しているのが、心理学の「ノンバーバル・コミュニケーション」と呼ばれる領域である。
  最近は、言葉よりも言葉以外の要素の方がより多くの情報を伝達していることが分かってきた。(中略)
  顔の表情  55%
  声の質(高低)、大きさ、テンポ  38%
  話す言葉の内容  7%

  話す言葉の内容は7%に過ぎない。残りの93%は、顔の表情や声の質だというのである。

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2006年6月22日 (木)

死ぬかと思った / 林 雄司 著

          Yondemita_2
  もう7冊ぐらい出ている「Webやぎの目」の1コーナーの投稿集シリーズの第一作
死ぬかと思った

 投稿者が「九死に一生を得た」話や「死ぬほど恥ずかしかった」話、等を纏めたものである。

      •  目次にあるタイトルだけで笑えた。それもこの本の楽しみ方のように思う。いくつかを紹介するので、どんな様子なのか想像して、楽しんで頂きたい。

  赤ボールペンのインクを吸い込む
  鼻にさしたタンポン抜けず
  寝て社長をける
  指圧で弱点おされて鼻血出る
  底引き網にかかる
  豆が鼻につまる

 途中から気が付いたが「下の方のネタ」が多くなってくる。「我慢しきれず出ちゃった」ネタである。

  確かに大の大人が漏れちゃったら一大事である!これ以上の緊急事態は、普通に生きていたらそうそうお目にはかかれない。

 その人にとってはまさに『死ぬかと思った』の瞬間。というか、悲しすぎて本人が一番笑っているかもしれない。

  しかし、読み物として纏めてしまうと、ちと飽きる。
落ちは「出ちゃった」ところと相場が決まっているし、最初っから想像がついてしまうと、面白くない。
 途中から「う○こ」ネタはいくつか読みとばしてしまった。

  自分の方が、もっとスゴイと豪語できるネタをもっているなら、投稿してみてはどうだろう。

Bahassaku_3
サイト : Webやぎの目

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