カテゴリー「書籍・雑誌」の記事

2009年2月22日 (日)

日暮らし(上・中・下)/ 宮部みゆき 著

  ここしばらく時代物にハマっていた私は、宮部みゆき氏の「あやし 」や「本所深川ふしぎ草紙 」「堪忍箱 」などを読みあさっていた。

  ちまたに広く知れ渡っているのは「模倣犯」や「ブレイブストーリー」のように映画化された現代物なのだろうが、あまり手にした事はなく、“回向院の茂七”という岡っ引きのオッサンが出てくる時代小説を選択していた。

  「日暮らし」は、そろそろ読み尽くしたかな~と思った頃に出た新刊である。

  噺は町方役人の冴えない侍のオッサンと、絶世の美少年(くどい位に描写されている)である甥っ子(10才くらい)が、知り合いの植木職人に降り掛った殺人容疑を晴らし、事件を解決していく物語なのだが…。

  が…である。

  読んでみて判明したのだが、
日暮らし 」は「ぼんくら 」の続編であった!

  植木職人と知り合った経緯もしかり、他の脇役も数人は前作の
ぼんくら 」に登場していた。

  読み進めるうちに「○○とは、以前ある事件の時に出遭って…」などの、奥歯にものの挟まった表現が頻繁に出てくると、途中で読むのを止め「ぼんくら 」を買いに行こうか、という衝動にかられる。結局、完読したけど。

  前後はしたけど「ぼんくら」も読んでおくか、と書店に足を向けてみると、驚いた事に、これがなかなか置いてない!

  宮部氏の作品は、どの書店でも比較的平積みになっている事が多く、探し易いのだが。

  しかも、これを読んでないと、新刊も面白さ半減というくらい大事な前作である。

  最近では、“書店の店員さんが薦める…”などのランキング本や、帯が目につく程なのに、こんなにメジャーな作家の新刊で、伏線張りまくりの前作が無いなんて!  出版社もどうかしている。

 とにかく、内容がどうだとか、犯人がその人じゃつまらないとか、そんな事よりも、売る側の商売下手が気になってしまった作品だった。 

  とにもかくにも、これから「日暮らし 」を読もうとしている方々、
まだ「ぼんくら 」に目を通して無いなら、こちらを先に購入するよう
おすすめしますよ。

日暮らし〈上〉 (講談社文庫)
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2007年11月24日 (土)

しゃばけ / 畑中 恵・著

 第十三回(2001年)日本ファンタジーノベルズ大賞優秀賞を受賞した、畠中恵氏の「しゃばけ」。
 後に「ぬしさまへ」「ねこのばば」等へとシリーズ化されて、「しゃばけ」シリーズと呼ばれているらしい、という予備知識は全く持たずに、いつものように本屋で何気なく手に取った一冊だった。

何だろ“しゃばけ”って?

 背表紙を見ると、江戸時代の風情と難事件と、そして本書では「妖(あやかし)」という“人”ではない生き物たちが登場する、どうやら私好みの要素が満載のレシピらしいので、まずは第一作目の「しゃばけ」を読んでみる事に。

江戸の日本橋にある長崎屋という廻船問屋兼薬種問屋の大店(おおだな)の若だんな一太郎と、とりまきの妖怪たちが殺人や怪事件を解決していくお話、というのが大筋である。

 現代風にもう少し噛み砕くと、輸入業と製薬会社を営む長崎屋の御曹司である一太郎は、やっと授かった跡取りなのに病弱であった為、非常に大事に育てられている。
 病床で過ごす事の多い孫に、今は亡き祖母が二人のボディーガードを付ける。
 この二人、外身は人間だが中身は妖(あやかし)。
 一太郎には幼少の頃から「人」では無いものが見える能力があり、二人の正体も承知している。

 と、ここ迄来るとファンタジー小説には疎くても、漫画好きなら、「何処かで聞いたような設定だな」と気付くだろう。

 そう。この小説、まるで「百鬼夜行抄」(参照記事はこちら)を江戸時代に移したような設定である。

 うがった見方をすれば、祖母に孫の命を守るように妖が護衛するあたりは、百鬼夜行抄では、祖父に孫を守るように命令される妖魔の青嵐や、対をなす所は尾白と尾黒のよう。

 物にも魂が宿る辺りは「雨柳堂夢咄/波津彬子 著雨柳堂夢咄/波津彬子 著」のようでもある。

 著者の畠中恵氏は、漫画畑にも席を置いていた経歴の持ち主なので、上記の2作品は勿論ご存知の筈である。…多分。

 二作目の後書きで、藤田氏もやはり「百鬼夜行抄」を思い浮かべたと記述されているので、気が付いたのは私だけではないらしい。

 内容も“主人公の若だんなが、如何に家族や周囲の妖達に愛されているか”の表現に終始しているせいか、若だんなの個性が今一つ弱い気がする。
 逆に言えば、主人公にアクが無い分、周りのキャラクターが個性を発揮している、とも押し図れる。

 難事件の方も、ミステリー好きの私は「文章の何処かに、ヒントが隠れているかも」と、一言一句じっくり読んでいたのだが、そうでもないみたい…。

 しかし、なんだかんだ言いつつも、サクサク読める軽さと、江戸情緒に惹かれて、すでに三作目まで読んでしまった。

 一作目の「しゃばけ」は1つの(?)連続殺人事件を追っていく長編作品で、二作目からは短編集になっているせいか「しゃばけ」で舞台背景を知った上で読む、二作目以降の「ぬしさまへ」「ねこのばば」等の方が楽しめた気がする。

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photo
しゃばけ
畠中 恵
新潮社 2001-12

ぬしさまへ (新潮文庫) ねこのばば (新潮文庫) おまけのこ うそうそ ねこのばば

by G-Tools , 2007/11/24

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2007年5月17日 (木)

本屋大賞 2007

  最近書店を訪れると良く目にする『本屋大賞 2007』。
 知る人ぞ知る、店員さんがオススメする本のランキング本である。

 読みたい本が漠然としている時に、店員さんの意見が訊ける、と同時にある程度の先入観も入ってしまうが、今、巷で読書家にウケている本を読んでおきたい人には指針になりそうだ。

  選ばれている作品は、必ずしも出版社の規模や、作家のネームバリューに左右されている作品ではなく、むしろ有名作家の「本は読まなくても、誰もが知っているでしょ」的な作品は避けられている気がする。

  自分が感動した作品を押す訳だから、皆さん熱のこもった文章で、絶賛の嵐。  酷評は1つも無い分、客観性は乏しいが、何となく読んでみようかな~、という気にさせられた。

  余談だが、書店で働き読書の機会に恵まれているからといって、文章が巧いわけでは無いのね、と改めて感じた。
  漫画を読むのが好きだからといって、漫画を描くのが巧いわけでは無いのと一緒である。
  かっこいいフレーズを思い付いたものの、比喩が間違っている文章が多々あって、最後がちゃんと落ちていなかったりする。
  まぁ、その辺は素人なんだから、ご愛嬌ってことで。

  ちなみに今年度のベストスリーはこちら↓

1位 『一瞬の風になれ/佐藤多佳子
2位 『夜は短し歩けよ乙女/森見登美彦
3位 『風が強く吹いている/三浦しをん


本屋大賞 2007 (2007)
本の雑誌編集部

本屋大賞 2007 (2007)
本屋大賞2006 本屋大賞〈2004〉 このミステリーがすごい!2007年版 このマンガがすごい! 2007・オンナ版 このマンガがすごい! 2007・オトコ版
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2006年12月 1日 (金)

クリスマスの贈り物に
水の癒し/江本勝・著

  去年クリスマス・プレゼントに!と紹介した『水は答えを知っている― その結晶にこめられたメッセージ』 (江本勝・著)記事はこちらからに新刊 『水の癒し』 が出ていた。

  前回の作品は、どちらかというと研究成果を一冊にまとめて発表したという意味合いが強い出来だったが、今回は文字通り “癒し”がテーマの、リラクゼーション本。

  長年にわたり「水」の研究をしてきた著者が、水を凍らせて、溶ける寸前の結晶を写真に収めた実験結果集とでも言ったらいいだろうか。

  それが以前に紹介した『水は答えを知っている― その結晶にこめられたメッセージ』 である。

  最初は、水に「紙に書いた言葉」を見せ(?)、結晶を写真に撮っていたが、段々内容が広がっていって。
 要するに、思いついたからやってみた、という感じ。
(発明の基本だよね)
 
 その内、数ヶ国語の「ありがとう」を見せたり、音楽を聴かせたり、どこどこの「名水」とこだわってみたり、レンジでチンもしている。
 
  当然よい結果だけではなく、「ばかやろう」「むかつく」「悪魔」「ヘビメタ」等の、結晶にすらならない実験結果も含まれていた。

 ただ綺麗ってだけではなく、人の体も70%が水で出来ている事を踏まえて見ると、やはり嫌な言葉や実験結果の画像は目に入れたくないのが心情だ。

 正直わたしも、親戚の子供にあげるのに、躊躇していた。
大人になら問題ないだろうけど、むしろ比較対象があったほうが、面白いし。
 でも小学生には、どうかな~と。

  今回の『水の癒し』 は、その辺の事を考慮してか、美しい結晶だけを抜粋しているので、 研究レポート色は薄く、 眺めていて心がホッとするもの達だけで構成されている。

  解説の文章も、前回ほど難しくないし、フォントも大きくなり読みやすい。
  小学生でもイケるのではないだろうか。

まだクリスマスのプレゼントを決めかねている人には、
ぜひおススメの本!
 江本勝氏による関連書籍が他にも出ているので、何冊かまとめてプレゼントするのもいいかもしれない。

 以下は著書による前書きから一部を抜粋。

 本書は(あ)の「愛・感謝」から始まって(わ)の「和」の結晶写真まで、五十音順に、 私がひとつずつ吟味した素敵な言葉を、水に見せてできたきれいな結晶写真と、あわせて編んだ構成になっています。

 わたしは、長い間、水に言葉をみせてできた水の結晶写真を撮ってきました。
 おかげ様で、『水は答えを知っている― その結晶にこめられたメッセージ』 は、世界中でベストセラーとなっています。
 今回の「水の結晶写真」は、すべてきれいなものばかりを集めています。 みなさんの心がきれいになるように形がゆがんだような写真は、ひとつも入れていません。

 水の癒し
江本 勝

水の癒し
自分が変わる水の奇跡 水は答えを知っている―その結晶にこめられたメッセージ 水が伝える愛のかたち―愛はこんなに美しい 釈迦の教えは「感謝」だった 楽しい人生を生きる宇宙法則
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2006年9月19日 (火)

超図解 無料で簡単!ブログ作成
&活用ガイド / エクスメディア

  『超図解無料で簡単!ブログ作成&活用ガイド』は説明画面が、ほぼココログフリーで紹介されているお役立ち本。

 こういうのがあれば、「みんなで解決!広場」で“教えてちゃん”(?っだっけ)にならずに済む。
 初版は2006年3月27日。
  ココログフリーへの登録から、記事や画像のアップロード・トラックバックやコメントのしかた・マイフォト&マイリストの活用、 といった基本の操作が一通り載っている。
  アクセス解析に関しては、ベーシック・プラス・プロで新機能が導入されているので参考にはならないが、ココログフリーでのアクセス解析の見方や外部ツールの使用方法が記載されている。

  その他にも、CSS編集画面の説明、アマゾンや楽天アフィリエイトへの登録・ランキングの参加方法・外部ツール等も紹介されているので、ベーシック・プラス・プロの人にも使えるのでは、と思う。

  タイトルバナーに写真を貼りつけたり、記事タイトルの先頭にアイコンを付けたりも紹介されているが、この辺は以前紹介した『ウェブログ・ デザイン』 の方が詳しくなってる。
 こちらの説明画面はベーシック・プラス・プロのものになっているが、するべき事の本質は一緒!

  この2冊の合わせワザで、ココログの大半が理解できるだろうと思う。

超図解 無料で簡単!
ブログ作成&活用ガイド

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エクスメディア


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ウェブログ・デザイン
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こもり まさあき


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 ◆こちらは私が一番最初に買ったブログの本、のココログフリー開設後に出た改訂版。説明画像はココログフリー、ベーシック・プラス・プロの使用。
 基本的な使い方のほかに、RSSリーダーやping送信、マイリストを使ったお役立ちツールの紹介などもアリ。
 「みんなで解決!広場」の回答でお馴染みの、facet-divers氏の 「折りたたみスクリプト」・KOROPPYの本棚さんや、 此処録ANNEX:ココログTIPSさんも紹介されている。

ココログでつくる
かんたんブログ&ホームページ

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ケイズプロダクション

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2006年9月 1日 (金)

男に大人なんていない!? /
キム・ミョンガン 著

  「えっ!そうなの?」と、本屋で思わず足を止めてしまったタイトル。

  常々、病んでいく今の日本を再生するには、男性がもう少し大人になる事だ。頑張れ日本男児!と思っていた私には身も蓋もない、 このタイトル!
男に大人なんていない!?

  著者のキム・ミョンガン氏の名前は一応見知っていた。かの漫画家槙村さとる先生と、知り合って3週間でスピード婚したという旦那さまである。
  (詳細は『人生の穴ときどき落ちても大丈夫― 槇村さとる対談集』にて)

  性人類学という分野を研究した著者の目からみた、日本男女間の問題点など、「あぁ、やっぱりそこがネックなのね」と合点がいくことが記されていた。

  イラストの内田春菊氏が、冒頭の挿し絵で「目からウロコ!でも、そーゆーのばっかしなんだよ(泣)」といっているように、じゃあどーすりゃいいのさ?!というのが正直な感想だ。

 ミョンガン氏いわく、男には「幼児」と「成人した幼児」しかいない!と、バッサリ。

 すべての哺乳類に家族というものがあり、父と母と子供のいる家族が通常、と思ったら大間違いです。
 母子家庭こそ生物の基本形なのです。
 父親などというものこそ、人類最大(?)の発明品といわれているのです。
 ごく一部の例外を除いて、哺乳類には父親など見当たらないのです。基本的には乱交であるサル社会など、乱交であるがゆえに、特定の父親などいないのです。母子家庭こそが基本にして通常形態というわけです。
 そして日本社会こそ自然界に最も近い「母子家庭」である、といわれています。
 これはいったいどういうことなのでしょうか。精神分析学者によれば、日本は「成人した男性のいない社会」(『父親とは何か― その意味とあり方』佐々木孝次:著) となっています。
 日本には「幼児」と「成人した幼児」という、2種類の男性しかいないのです。

 う~ん。男性陣には耳の痛い話だろう。
 でも、それを容認してきたのは女性でもあるわけだから、女性にもチクリとくる話である。

 欧米人は、日本男性が子供が生まれると、自分の妻を「ママ」と呼ぶので驚くそうな。
 そういえば、TVドラマで「私は“お母さん”じゃなくて、ちゃんと名前があるのよっ!キィ~ッ」と叫んでいるシーンを見かけるな…。

  これはけっして若者を指しているわけではなくて、60歳でも「成人した幼児」といっているのである。

  確かに、いるかも。私でも日常生活で目に付く、バスや電車での老夫婦。十中八九、お爺さんが座ってお婆さんが立っている。 (若い人は逆だと思うよ)
  あるいは、ファミレスでドリンクバーを取りに行くのはオバサンで、オジサンは座っているとか。

  もっと気になる(腹が立っているのは)デパートの出入口のドア!
  結構重いドアを、私がやっとの思いで開けると、平然と素通りするオッサンである。(これは青年もだな)
  「あんたが開けておけよっ」は、百歩譲るとしても“すみません”の一言ぐらい言ったらどうだ?
 そもそも、私が開けたのだから、私が一番最初に通るのでは?という考えはおかしいのだろうか。
 女性らしくないのかな…いや、母性らしくないということかも?
  今まで“すみません”を言った男性など殆ど居なかった。ましてや開けておいてくれた男性など皆無である。
  これが子供だったら、同行しているお母さんが“すみません”というのだろうけど。
  私とてお婆さんが通ろうとしていたら、譲るし開けておく。バスや電車でも席は譲っている。

  長い愚痴になったてしまったけど、すべて「成人した幼児」と置き換えれば、納得である。
  言い切るミョンガン氏も凄いけど。

 みんなPCだってアップデートするだろうに、日本は父親という発明品を、古いバージョンのまま、我慢して使用中、ということかぁ…。

 この手の本は、本当は男性が読んだほうが、中身を磨けるという気がしている。装丁が女性向けっぽいので、書店でレジに持っていきにくいんだけどね。

  以前に『結婚の条件』 (小倉千賀子:著)を書評した時も書いたかもしれないが (記事はこちらから)、この人達に共通しているのは、 大学で教えている事。
  若い世代の、現場の声を聞けるというのは、強味だ。
  政府の統計なんかより、ずっと当てになる。

  と、保育所増やすのが、なんで少子化対策になるのか、サッパリ解せない私は思う。

男に大人なんていない!?
キム・ミョンガン 内田 春菊
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人生の穴ときどき落ちても大丈夫―槇村さとる対談集
槇村 さとる
4087804178

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2006年7月16日 (日)

焼きそばうえだ / さくらももこ 著

         
 『焼きそばうえだ』 さくらももこ著。
妄想から始まって、実際にバリ島で焼そば屋さんを出店しちゃうという話。

そもそも、くだらない話で盛り上がれる仲間を集おうと始めた「男子の会」(いいなぁ、これ。仲間になりたい)の一員である植田さんの為に、今の人生よりもバリで焼そば屋でもした方が、彼は幸せなんじゃと考え始めたのが(注・本人抜きで)事の発端である。

妄想だけなら私もお手のモノである!

友人達とくだらない妄想を楽しみ、笑い転げることは良くある。

ここで話せるネタは少ないが、例えば夕方のニュースで、最近の結婚式事情の特集をボンヤリ聞いているとき誰かが「一生思い出に残る結婚式」ってどんなのがいいかなぁ、と言いだす。

「常磐ハワイアンセンターで挙げるのは、どーよ?!」と一人がいった。

この時点ですでに「思い出に残る結婚式」ではなく「面白い結婚式」に話題はずれている。

「じゃあ、何を着ていくか悩まなくてもイイよね!ムームーだし」と始まる。

招待状の出席”“欠席の下にはムームーのサイズS・M・Lの欄があって。
舞台にあがってハワイアンダンスはもちろん必須。
 花嫁自らの炎のリンボーダンスをして、ベールも軽く焦がさないと。
宴会は大広間で、横になってくつろいでいる一般客を巻き込み、みんなから祝福される。
引き出物は、やっぱりムームー!

と、こんな具合である。

しかし、まだ実現はしていない。
さくらももこさんの凄いところは『焼きそばうえだ amazon へ』を、 実際にやってのけてしまった事だ!

なぜバリかと言えば、「男子の会」のメンバーに、バリで仕事をしていた事情通の人がいたから。それだけだ。

みんなでバリまで出掛けていって、店舗を探し、さくらさんはホテルで徹夜までして看板を描き、日本の焼そばの味を再現しようと四苦八苦し、ついには開店にこぎつけ、そして最後は現地の人に店を丸投げしてくるという、すばらしい大団円!

今でもバリにあるので、旅行の予定のある人は、ぜひバリまで行ってやきそばを堪能してみてはどうだろう?

 私は、こういうくだらない事に血道をあげる話は大好きだ!

  ただ、中には“金持ちが金にあかせて…”という批判もあるようだ。
「えっ、こんなくだらない事を楽しもうって時に、金持っている奴が金出さないで、誰が出す? ずいぶん無粋なこというな~」と、思うのだけどね…。
 それに、植田さんを馬鹿にしている訳でもない。
家族のいる植田さんに自己破産でもしたらなんて、ひどいという読者がいたりして驚いた。
当たり前である。そんなの、気の会う仲間だからこそ言えるジョークだ。しかも、大の大人が人生を変えるのに、人の言葉を鵜呑みにしたりするものかぁ?第一そんな強制しようなんて、誰も思っていない。

 日頃、妄想が妄想だけに終わってしまう私には、それを具現化できたさくらさんが羨ましかった。

焼きそばうえだ 焼きそばうえだ
さくら ももこ

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2006年7月 1日 (土)

人は見た目が9割 / 竹内一郎 著

          Yondemita_3
  タイトルに食い付いて買った新書
人は見た目が9割
失礼ながら著者がどういう人物かは、まったく予備知識なく手にした、いつものパターンである。

  さい ふうめい、のペンネームで『哲也  雀聖と呼ばれた男』というマンガの原作を書かれた人物といえば、思い当たる人もいるかも?

  タイトルには「見た目」とあるが、べつに美人の方がモテて得をするとか、そういった話ではない。
  人がもつ印象や、こんな仕草にはこういう意味があるとか、言葉で語れる範囲の限界や、ビジネス上の礼儀作法に至までを、マンガや舞台の演出を例にとって説明している。

 ただ、著者が初期のマンガのコマ運びの説明で例にとっている手塚治氏の作品について、手塚治氏がコマの並べ方を間違えたとしている点は、どうも腑に落ちなかった。

 あれは縦にコマを並べてあるだけで、間違いではないように思う。
  現在の横に読む方法に準えれば変だが、あれは縦に読むように意図されていると思う。

 マンガの現場とは言っても原作者なので、マンガにおいての表現技法の解説は少々アバウトかな…。

 舞台の演出においては「なるほど」と思う場面もあった。
  印象に残った文章を抜粋しておくので参考に。

  私たちの周りにあふれていることば以外の膨大な情報。それを研究しているのが、心理学の「ノンバーバル・コミュニケーション」と呼ばれる領域である。
  最近は、言葉よりも言葉以外の要素の方がより多くの情報を伝達していることが分かってきた。(中略)
  顔の表情  55%
  声の質(高低)、大きさ、テンポ  38%
  話す言葉の内容  7%

  話す言葉の内容は7%に過ぎない。残りの93%は、顔の表情や声の質だというのである。

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2006年6月22日 (木)

死ぬかと思った / 林 雄司 著

          Yondemita_2
  もう7冊ぐらい出ている「Webやぎの目」の1コーナーの投稿集シリーズの第一作
死ぬかと思った

 投稿者が「九死に一生を得た」話や「死ぬほど恥ずかしかった」話、等を纏めたものである。

      •  目次にあるタイトルだけで笑えた。それもこの本の楽しみ方のように思う。いくつかを紹介するので、どんな様子なのか想像して、楽しんで頂きたい。

  赤ボールペンのインクを吸い込む
  鼻にさしたタンポン抜けず
  寝て社長をける
  指圧で弱点おされて鼻血出る
  底引き網にかかる
  豆が鼻につまる

 途中から気が付いたが「下の方のネタ」が多くなってくる。「我慢しきれず出ちゃった」ネタである。

  確かに大の大人が漏れちゃったら一大事である!これ以上の緊急事態は、普通に生きていたらそうそうお目にはかかれない。

 その人にとってはまさに『死ぬかと思った』の瞬間。というか、悲しすぎて本人が一番笑っているかもしれない。

  しかし、読み物として纏めてしまうと、ちと飽きる。
落ちは「出ちゃった」ところと相場が決まっているし、最初っから想像がついてしまうと、面白くない。
 途中から「う○こ」ネタはいくつか読みとばしてしまった。

  自分の方が、もっとスゴイと豪語できるネタをもっているなら、投稿してみてはどうだろう。

Bahassaku_3
サイト : Webやぎの目

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2006年5月15日 (月)

百鬼夜行抄 / 今 市子著

          Yondemita

 私は、日頃人の漫画は、あまり読まないようにしている。
 まったく読まないわけではなく、読む時は「読むぞ~っ」という態勢で、つまり気持ちが左右されないように2~3日余裕を取ってみたりする。
 なぜなら、ついうっかり影響されちゃったりするのだ。
 高倉健の作品を見て、映画館から出てくる時“健さん”になりきっている人、といえば分かりやすいだろうか。

 でも、時々無性にマンガ漬けになりたい時がある。
好きな漫画家さんは、新刊が出ると最初から読み返したりもする。
  この『百鬼夜行抄 (14)』もその中の一つである。

  絵は地味で(すみません…)ノスタルジックな、今時の流行画風に影響されていない処が好きだ。
  むしろ洋服の柄に、CGトーンなんか使わないで欲しいと願っているくらいである。

  時々、コマの読ませ方に不自然さが見受けられるので、人の視線を誘導する初歩的な技術を知らないらしく、担当は何しているんだ?っと気になるが、それさえ些細なことと目をつぶれば、上質な作品。
(グロくはないけど、恐いのが苦手な人はダメかも?)

  内容は、怪奇小説家であり、人間とは別の世界に住まうモノを操る術師でもあった祖父の下で育った主人公が、祖父の死後に、祖父の操っていた式神に守られながら、本人としては極力避けて通りたい鬼や幽霊やその他のもののけ達との生活(?)を描いた作品である。

  だからといって、バトルしたり、トーナメント大会になったりというような少年誌の方程式ではない!
  登場する鬼達も、愛敬があるし。
 何よりも恐ろしいのは、人の内に巣食う欲望の心ではないだろうか?と問うているのが
百鬼夜行抄 (14)」のテーマだろう。
 
  週末の静かな夜に、しっとりとした読書感を与えてくれる。
  そんな作品である。

【追記 2006.5.17】
   表紙が綺麗なので、並べてみた♪

    百鬼夜行抄 (1) 百鬼夜行抄 (2) 百鬼夜行抄 (3)

    百鬼夜行抄 (4) 百鬼夜行抄 (5) 百鬼夜行抄 (6)

    百鬼夜行抄 (7) 百鬼夜行抄 (10) 百鬼夜行抄 (11)

    百鬼夜行抄 (12) 百鬼夜行抄 (13) 百鬼夜行抄 ドラマCD
    ドラマCD 百鬼夜行抄 第2巻~闇からの呼び声~ ドラマCD 百鬼夜行抄 第3巻~不老の壺~
 ★8.9巻はアマゾンアフィリエイトに画像がなかった(なぜ?)
  上から8冊分は実物だと同じ大きさなんですが…。
  下の三つはCDドラマのジャケットです。 

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2006年4月30日 (日)

本当は怖ろしい万葉集 / 小林惠子著

       Yondemita_15

 『本当は怖ろしい万葉集―歌が告発する血塗られた古代史』というタイトルが目に止まった。

 この本を手に取ったのは、古本屋だった。
初版は平成15年10月10日だから、思った程古くはなかった。
 私は「本当は怖い~」という類のタイトルには食い付きがちだ。
 この本を買った時も、目的があって古本屋に入った訳ではなく、ただフラリと入っただけだった。

 案外、こんな時の方が掘り出し物の出会ったりする。

 古代史の専門家の著書なので、文章はちょっと硬い。何より、昔の人の名前って、いっぺんで頭に入ってこない。
 こんなに小難しい本を、良く最後まで読み切ったものだと、自分で自分に感心した。古代のミステリーは結構好きだから、かも知れない。

 内容は、そもそも万葉集は漢字で読み解くものなのか?
 いつから漢字が日本で使われ始めたのかは、まだ明らかではないそうで、果たして漢字読みでいいの?って辺から掘り返す。
 
 著者の小林惠子氏が、「もう1つの万葉集」の著者、李寧熙 氏の手を借りて、古代朝鮮語による翻訳を参考に、新しい万葉集の解釈を試みている。

 本書は、単に万葉集の正確な翻訳を目的とするのではなく、正史である「日本書紀」「古事記」には記載できなかった、政治の裏側を読み取ろうとしている(万葉集にはその手の歌がかなりあるらしい)、そこが楽しい本である。

 特に史料の少ない古代政治史においては、推理力がなければ解明出来ないというのが私の結論である。『万葉集』は正史では語りえない、恐るべき政治裏面史としての素顔を見せてくれる。本書は現在まで、外国の史料と『古事記』『日本書紀』『続日本紀』などによって結論した古代史の試論を、今度は『万葉集』を主体にして、それぞれの歌から時の政治状況を解明し、より私見を強固にしようというのが目的である。 ただし万葉集を解釈するにあたって、本書で私が提示する史観と現代の古代史通説との間に大きな隔たりがあるので、初めて本書に接する方は愕然とされるだろう。

 これは序文のホンの一部だが、これだけでもまどろっこしい気がする。
 要するに、今までの学説とは全然違うから、ビックリするかもしれないけど、こういう解釈のしかたもあるって事だろう。

 私は堅苦しく考えず、 言葉の語源とか、裏に隠されている意味とかが面白いと思った。
 額田王は帰国子女だったり、「娶る」の言葉には「寝取る」の意味もあったり。
 えっ、めとる=ねとる?ダジャレかよ?と思ったり。

 ただのラブレターだと思っていた歌が、「あいつに出し抜かれちゃった!キィ~~~!悔しい」という読み方も出来たり、「絶っっ対!あいつが暗殺したに決まってるじゃん!」という告発ものだったりするもである。(これは私の勝手な訳。砕けすぎかな)   

 現在の、朝鮮半島との間に山積みになった諸問題を、
ちょこっと頭の隅に置きながら読むと面白い。               

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2006年4月22日 (土)

ダ・ヴィンチ・コード/ダン・ブラウン著

        Yondemita_16

ダ・ヴィンチ・コード』をやっと読んだよ! 
 私はいつも前評判が良すぎると、手を出す期を逸してしまう。

  「良かったよ」「面白いよ」の声が大きい程、先入観が入って読みづらいからだ。
  だから、世間でウケているもの程、ほとぼりが冷めてから、観たり読んだりするようにしている。『KOROPPYの本棚』さんも褒めていたし、いつかは読もうと、本屋へいく度に目の端に入れてはいたのだが…。

  ダ・ヴィンチ・コードは、ダ・ヴィンチは気になるけど、重い本が苦手という意味でも、私には手を出しにくい作品だった。読むなら集中して、一気読みしたいと思っていた。
 電車でも、バスタブでも読める文庫本になったので、やっと重たい腰をあげたというところだろうか。 それに、映画になるらしいので、CMが流れだす前に読みたかった

  物語は、真夜中のルーブル美術館で殺人事件が起こり、殺された人物の残したダイイングメッセージから、暗号(ほぼ、なぞなぞ)を解き明かすところから始まる。
  前半は、どうにもこうにも、情景描写過多な文章にイライラさせられて、物語に入り込めなかった。

  パリの雰囲気を出したかったのか、建築物の説明が所狭しと並ぶ。
 右には○○時代に建てられた△△様式の建物が、どのような曰くがあって、今はどのような雰囲気を醸し出しているとか。左には誰誰によって、何のために建てられた○○が、どのように鎮座していて、そして、目の前の道の先には、△△塔が…という具合だ!
  これ全て、主人公がパリの街中を、車での逃亡劇を演じている最中に描写されるのである。

  呑気だ!
  逃げている筈なのに、私の頭の中では“世界の車窓から”の音楽が流れた。
 
  もちろん、必要な場合もあるし、ルーブル美術館の中だって、構造の説明はあって然るべき。しかし、何度も夜間用の「赤いライトが」「赤いライトが」を連発しなくても、良いだろうと思った。
  読者が想像する余地を、もう少し残して欲しい。

  話が進むにつれ、そのイライラは無くなっていくので、話に集中出来たが、それでも最後まで“車”と書けばいい所を、ワザワザ車種まで限定するうっとうしさは残った。

  それが短所かな…。
  全体には、キリスト教の側面を見られて面白かった。
 ダ・ヴィンチだけでなく、ボッティチェルリやニュートン・ユゴーなど豪華な顔ぶれが名を連ねる異教徒集団(シオン修道会)と、ローマ皇帝&ヴァチカン引きいるカソリック教会との対立の構図。みんなが当たり前のように受け入れていた新約聖書が、実はこんな経緯で作られたのよ~、って感じ。

 こういう解釈、結構好きなほうだ。
  他の宗派を“異教”と称しているカソリック教会だって、対立している宗派から見れば、そもそも君たちの方が、政治や権力の為にキリスト教を利用した異端者だと言われても、おかしくない立場である。

 自分の信じるのもが正しくて、自分と違うのもは間違っている。だから自分は善人なんだ、だから悪人を減らしていいんだ。と言う理屈。
 なんだか読んでいる内に、“どっちもどっち?!”と思えて来た。
 あまり宗教に捉われない生活をしている現代日本人の方が、キリスト教圏内の人より客観的に読めるのかもしれない。

 こういうキリスト教の歴史の中に、事件に関わる宝探しのヒントが隠されている。それが
ダ・ヴィンチ・コードである。

 荒俣弘氏の後書きを参考に、聖杯伝説に関する別の本も、ちょっと読みたくなった。

   

 【追記2006.6.6】
 うっかりダ・ヴィンチ・コードの「真実」―本格的解読書決定版まで買ってしまった…。
 これを読むと、ダン・ブラウンがなんだか胡散臭く感じる。何処からがフィクションなんだ?と思ったら、もしかして前書きの所からかよ、おいおい。

 前書きで、これこれに関しては事実であると、彼は言い切っちゃっているのだが、ダ・ヴィンチ・コードの「真実」―本格的解読書決定版を読む限り、これもフィクションと考えたほうがいいかも…と思わざる終えないのだ。

 ダン・ブラウンのいう所の事実は、未だひとつの仮説でしかない。
それを1つずつ(ダン・ブラウンが参考にした本の著者へインタビューしたり)検証している。
 何処が事実で、何処が小説なのか知りたい人は
ダ・ヴィンチ・コードの「真実」―本格的解読書決定版をどうぞ!

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2006年4月 4日 (火)

食品の裏側 / 安部司 著

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 最近我が家(だけで?)で話題の一冊、
安部司氏の著書『食品の裏側―みんな大好きな食品添加物』。
  偶然本屋で平積みになっていたのを見つけた、いつものパターンだ。
  食品添加物の神様、とまで言われた著者が書いた暴露本で、私にはそこらのホラーより身近すぎて怖い作品だといえた。
 
  食品添加物の商社に勤務していた頃の話や、作り手は決して自分達の商品を口にしない話。それを我が子が良く食べると知った時を境に、会社を退職した話など。
  いくつかの食品を例にとって、どんな加工が施されているかを、説明している。

  発端はそのメーカーが「端肉」を安く大量に仕入れてきたことでした。端肉というのは、牛の骨から削り取る、肉とも言えない部分。現在ではペットフードに利用されているものです。
           ***中略***
 まず、安い廃鶏(卵を産まなくなった鶏)のミンチ肉を加え、さらに増量し、ソフト感を出すために、「組織状大豆たんぱく」というものを加えます。これは「人造肉」とも言って、いまでも安いハンバーグなどには必ず使われています。  これでなんとかベースはできました。しかしこのままでは味がありませんから「ビーフエキス」「化学調味料」などを大量に使用して味を付けます。歯ざわりを滑らかにするために、「ラード」や「加工でんぷん」も投入。
 さらに「結着剤」「乳化剤」も入れます。機械で大量生産しますから、作業性をよくするためです。
 これに色をよくするために「着色料」、保存性を上げるために「保存料」「PH調整剤」、色褪せを防ぐために「酸化防止剤」も使用。
  これでミートボール本体ができました。

  えっ!まだ本体だけ?…と言うほど、ココ迄でもう薬のオンパレードだ! 
 このような舞台裏が、明太子・ハム・醤油やみりんのような調味料に至るまで、潔くバラされている。
 
  日本人の、日本人による一部の日本人の為の、日本人大量虐殺…の序章。
 と言ったら、はたして大袈裟と笑い飛ばせるのだろうか?

 今では、買い物に行くたびに、成分表示とにらめっこするのが、我が家の習慣になっている。

    【関連記事】
 キッチンの反則わざレシピ 『調味料の話』の回に載っています。

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2006年2月17日 (金)

ひとりずもう / さくらももこ

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 今更だが、さくらももこ著『ひとりずもう

 平積みになって、もう一年ぐらいだろうか? さくらさんのエッセイはかなり読み込んだほうだと思うが、私の中で『ひとりずもう』は 『たいのおかしら』シリーズ?以来、久しぶりに会心の一撃を食らった作品。 いやぁ、文句ナシに面白かった

 さくらさんの思春期から漫画家になるまでを、軽快に綴った作品で、女の子ならではの初潮の悩みを、いかに回避するかに心血を注いだ話しや、いつ出会えるかも分からない、美少年との妄想。ゆる〜く過ごしてしまった夏休みの思い出、進路。そして、初めて投稿作を描いた時の話など、盛り沢山な一冊になっている。

 つくづく文章で笑わせられる人ってスゴいなぁ、と感心してしまう。
隣の行にある落ちが、ついうっかり目に入ってしまう危険性がある。チラッと目に入ってしまうのだ。作者にとっては悩みの種だ。
 そこが腕っ!でもある。

 いいなぁ、腕のある人は。いいなぁ、さくらさん!
  帯に抱腹絶倒とあったが、その通りの秀作!

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2006年1月18日 (水)

またまたへんないきもの / 早川いくを 著

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 『へんないきもの』の第二弾が出ていた。
 TVで小堺一幾さんが「続編が出たそうですよ」と言っていたのを耳にして、早速本屋へ。そこには、前回同様の派手な装丁(前回はライトグリーン・今回はオレンジ)で、二冊仲良く平積みになっていた。

 その名も『またまたへんないきもの

 前回、あれだけ沢山の世にも不思議な生き物達が載っていたというのに、まだいるのか?とビックリする程、今回も充実している。多分、一生出会うことはないいきもの達が、今現在も知名度の低さなど気にも止めず、この地球の何処かで生きている。
 
 スケールが大き過ぎて、ちょっと雰囲気をつかみにくいが、湘南辺りで日焼け止めを塗りながら泳いでいても、けっして出会う事の無い、深海でひっそりと暮らしている生物・都会ではお目にかかれない動物などを60体(?)以上、ほかに名前の由来に関する話もあるので、ゆうに100以上のへんないきものの出血大サービスである!

 そういえば中にこんな奴がいた。 
 それは「ツノトカゲ」 サブタイトルには、血の気を失う最終兵器、とある。

 手の平サイズで動作も緩慢、獰猛さは微塵も持ち合わせていない。しかし、この平和的生物は強力な最終兵器を持っている。追いつめられると、あろうことか目から血を発射して敵を威嚇するのだ。貧血も辞さない、捨て身かつ突拍子もないこの反撃は、人間さえも茫然自失とさせ、飢えたコヨーテも尻尾を巻いて退散する。

 すべてがこの調子で、今回はへんな名前に関する‘命名者出て来い!’や体内にサナダムシを飼っていた(名前はキミヨちゃん……なぜ?)博士の話などまでも盛り込まれている。もう少し詳しく言うと(あまり言っちゃいたくないが)

  • サブタイトルが面白い!
  • まじめな生物の本かと思いきや、文章は至って不真面目(?)で笑える!
  • そこらの図鑑よりイラストが美しい!
  • それなのに時々、梅図かづお風の1コマが端っこに描いてある。しかも、落ちは結構ベタである。

 最初生物学か何かの専門家の書いたものかと思っていたが、それにしては話が面白いし、世事に精通している気がした。
 私の勝手なイメージだが、白衣を着た研究者に、ダジャレならともかく、こういう笑いのセンスがあるようには思えなかったからだ。

 見れば、著者は美術畑の人であった。もちろん、専門家の協力があっての完成である事は言うまでもないが、好きなんだろーなぁ、こういう世界が。

 今回は、カラーのイラストポスター付である。

 熱狂的ファンはコレを部屋に張るのだろうか、…朝目覚めた時に、目に付くような場所にでも。それこそ、『へんないきもの』である。 

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2006年1月 9日 (月)

冷や汗の向こう側 / 三谷幸喜 著

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 正確に言えば『三谷幸喜のありふれた生活 4 冷や汗の向こう側』だが、これは朝日新聞に連載されている「ありふれた生活」の単行本化、第四弾。

 今回は主に「新撰組」のウラ話を中心に、愛犬“とび”の話や、舞台「なにわバタフライ」にまつわる話、奥様の小林聡美さんとリコーダー&ウクレレでセッションする話など…あ、いけないっ、全部話してしまいそうになるな~。 つまるところ、三谷氏のプライベートをチラリと覗かせてもらった気分になれる一冊、である。

 友達がいない、いないと豪語しながらも、いろんな所へ お呼ばれして行く三谷氏。彼の視点で映し出される、タレントさんや作家仲間の素顔もチラホラ。

 個人的には、同窓会の話が面白かったなぁ。
 それと、巻末にあるイラストレーターの和田誠氏(このシリーズの挿絵担当)と友人の清水ミチコさんによる対談も、三谷氏を別の角度から眺められて秀逸!

 お正月に『古畑』三昧して、まだ足りない人は、この本の後半で少々触れている映画の話を読んでから『THE 有頂天ホテル』を見に行くべし!

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2005年12月21日 (水)

結婚の条件 / 小倉千加子 著

             Yondemita_5  

 最近、書店の女性向けのコーナー(本当は男性が読んだ方がいいのでは?とも思う)が、以前にも増してスペースを広げてきた気がする。 そこには、女性の「愛されるには?」 「輝くには?」 「成功するには?」 「豊かに暮らすには?」 「整理整頓が上手くなるには?」 等々、人生心地よく生きたいぞ~って声に答えて、あの手この手で料理されたメニューが平積みにされている。
 あんまり豊かでもアグレッシブでもない私は、「はぁ~」「へぇ~」「ほぉ~」と、いつも感心している。

 その中でも、小倉千加子氏の『結婚の条件』は一押しっ!

 2003年の11月に初版本が発行されているので、知っている人も多いかと思う。朝日新聞に掲載されていたコラムをまとめた物と、チラッと耳にした。
 結論から言えば、目から鱗が落ちる        だった。
 書店に行けば、世の中で女性はこんな思いを強いられている、等の現状報告本・気合入れ本・人生マニュアルは多々ある。
 でも、小倉氏は『なんでそうなっちゃたの?』の答えを、親の世代迄さかのぼり、家事とパートでボロボロになっていた母親をみて育った娘たちがどう思うのか、分かり易くテーブルに広げて見せてくれた。
 とにかく私は「ガテン・ガテン・ガテン」「へぇ~・へぇ~・へぇ~」の連続。
 その上、この作品を読んでいる最中に何回笑っただろう。 電車の中とか、人前で読むのはニヤケタ顔が危険かもしれない…。

 タイトルは『結婚の条件』となっているが、けっして、○○じゃないと結婚出来ないといっている訳でも、△△や××が出来ない男はダメだと品定めする本でも無い。新聞に載っていたわりには、私のオツムでも対応できるように平たく書かれている。

 じゃあ、どこが凄いの? といわれれば、それは文章力!

 カウンセラーの先生やその道の(?)専門家の著作はいくつも手に取ったけど、時々ガッカリする事がある。 言わんとしている所は正論なのに、文章がなんだか素人くさくて内容が頭に入ってこない。それじゃなくても、飲み込みの悪い頭なのに………。
 学校のレポートならば、要点さえ掴めてりゃOKかもしれない(大学の先生も毎年同じ事してるので面白い方が喰いつきが良いらしい)。
 彼らは小説家じゃないんだから、と言ってしまえばそれ迄だけど、その文章で、曲がりなりにも金を稼ごうというなら”読む気”もガッツリ掴んで欲しいと、思うのは贅沢なんだろうか…。
 要は文章能力がないと、どんなにすごい事が書かれていても、最後の頁まで喰い付いていられないという事だ。

 私には、小倉氏の言葉や視点がちょ~どいい。 

 ちなみに、朝まで生テレビで少子化を取り上げた際、コメンテーターの一人が「小倉先生が、こうおしゃっているんですが       」といって、この本から引用していた。その事を、司会の田原さんはまったく知らず、「へぇ~、そうなの」といった感じ。(あるいは、知っててあえて紹介させた?) 子供をもうけない女性を、家に居ろと責める前に、政治家の人に読んで欲しい一品でもある。

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2005年12月20日 (火)

クリスマスのプレゼントに!

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       水は答えを知っている―その結晶にこめられたメッセージ    水は答えを知っている 2―結晶が奏でる癒しと祈りのメロディ

 彼女へのクリスマスプレゼントが決まらな~い! という男性陣に、お薦めなのがこの本。
邪魔くさいとは思ったが、初っ端からデカデカと写真を載せてみた。
 この表紙を見ても分かるように、うっとりするほど綺麗な結晶の本!

 著者の江本氏は、長年水の研究をしていらっしゃる方で、
これらは実験の成果をまとめたもの。 なぁんだ、それだけ? と思われるかも知れないが、この実験方法がすごく面白い!  

 水にモーツァルトやショパンを聴かせたりヘビメタだったり、あるいは水の入ったビンに「ありがとう」や「ばかやろう」等のいくつもの文字を貼り付けてみたり、湧き水・水道水…と、あの手この手で工夫した水を凍らせる。 その結晶を特殊な顕微鏡で撮影すると、表紙のような作品が出来上がる、という仕組み!

 不思議なことに、各国の言葉で「愛」や「ありがとう」の言葉、ショパンやチャイコフスキーの音楽、山の中の湧き水、などのそういう水の結晶は(結晶は二つと同じものは出来ない)どれもこれも美しく、まるで宝石の博物館に入り込んだよう。

 それに引換え…ヘビメタ(何を聞かせたのか分からないが)、「馬鹿やろう」や「むかつく」「殺す」などの言葉、レンジでチンした水などは、結晶にすらならないのだった。
 この事から、体の70%が水で出来ている人間にも、同じような影響があるのではないかと、詳しく本編に綴られている。 だから子供には「~しなさい」ではなく「~しようね」と話す方が良いとか。

 私はぼんやりしたい時にこの本を開いている。 不思議と周りの雑音が消えて、音の無い夜の雪景色の中にいるよな気になる。(寒くはないけどね…) 

 細かく説明文を読まずとも、結晶の写真だけで充分楽しめるので、本を開くと五分以内に眠気が襲ってくる人でもイケるのでは、と思う。
 が、恋の行方の責任までは持たない、そこは自己責任って事で。取りあえず、宝石買うより安くて、間がもつってお得!
 この他にもビデオや写真集も出ているので、彼女と一緒に眺めてみては、どぉよ!? という作品である。

  ★シリーズを集めてみた♪ 

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