2009年2月22日 (日)

日暮らし(上・中・下)/ 宮部みゆき 著

  ここしばらく時代物にハマっていた私は、宮部みゆき氏の「あやし 」や「本所深川ふしぎ草紙 」「堪忍箱 」などを読みあさっていた。

  ちまたに広く知れ渡っているのは「模倣犯」や「ブレイブストーリー」のように映画化された現代物なのだろうが、あまり手にした事はなく、“回向院の茂七”という岡っ引きのオッサンが出てくる時代小説を選択していた。

  「日暮らし」は、そろそろ読み尽くしたかな~と思った頃に出た新刊である。

  噺は町方役人の冴えない侍のオッサンと、絶世の美少年(くどい位に描写されている)である甥っ子(10才くらい)が、知り合いの植木職人に降り掛った殺人容疑を晴らし、事件を解決していく物語なのだが…。

  が…である。

  読んでみて判明したのだが、
日暮らし 」は「ぼんくら 」の続編であった!

  植木職人と知り合った経緯もしかり、他の脇役も数人は前作の
ぼんくら 」に登場していた。

  読み進めるうちに「○○とは、以前ある事件の時に出遭って…」などの、奥歯にものの挟まった表現が頻繁に出てくると、途中で読むのを止め「ぼんくら 」を買いに行こうか、という衝動にかられる。結局、完読したけど。

  前後はしたけど「ぼんくら」も読んでおくか、と書店に足を向けてみると、驚いた事に、これがなかなか置いてない!

  宮部氏の作品は、どの書店でも比較的平積みになっている事が多く、探し易いのだが。

  しかも、これを読んでないと、新刊も面白さ半減というくらい大事な前作である。

  最近では、“書店の店員さんが薦める…”などのランキング本や、帯が目につく程なのに、こんなにメジャーな作家の新刊で、伏線張りまくりの前作が無いなんて!  出版社もどうかしている。

 とにかく、内容がどうだとか、犯人がその人じゃつまらないとか、そんな事よりも、売る側の商売下手が気になってしまった作品だった。 

  とにもかくにも、これから「日暮らし 」を読もうとしている方々、
まだ「ぼんくら 」に目を通して無いなら、こちらを先に購入するよう
おすすめしますよ。

日暮らし〈上〉 (講談社文庫)
日暮らし〈上〉 (講談社文庫) 宮部 みゆき

講談社 2008-11-14
売り上げランキング : 2806

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
日暮らし〈中〉 (講談社文庫) 日暮らし〈下〉 (講談社文庫) ぼんくら〈下〉 (講談社文庫) ぼんくら〈上〉 (講談社文庫)

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2008年6月28日 (土)

久しぶりの更新っ!

 更新しないと削除される!?
久しぶり(遅過ぎっ)にtakoさんの「初めてのココログ・カスタマイズ」を拝見してビックリした。
(なんで人のブログを観ないと気付かない?!)

 ココログフリーでは一年間更新しないと、ブログが削除される事になったらしい…。

 偶然発見しなかったら(失礼…)削除されていたかもしれない程、何ヶ月も放置していた。危ない、危ない!

 そもそも、テンプレートが崩れ(未だ改善されずに)ついでにディスプレーもいかれて、どこから手をつけていいやら分からずにどんどんモチベーションが下がっていったのが、放置の原因なのだが。
 最近になってやっとノートPCを購入して、さて再開と意気込んでみたら、驚愕!
 IEなのにテンプレートが(メニューバーの部分が)
崩れているではないかぁぁ!

 私のデスクトップPCはIE6、ノートPCはIE7。
 調べてみたらIE7では、それ以前のバージョンでのバグを修正していたからだった。
 やっと、修正してホッとした所でFirefoxをインストールしてみた。
 ああ…、また。
 Firefoxに至ってはメニューバーの画像はおろか、
文字も縦に並んでサイドバーに食い込んでいたのだ。

 要するにIEがそうとう大雑把に出来ているらしい。
だからアバウトなCSSの記述でも「大体こんなもんだろう」と表示してくれていた。

 しかし、Firefoxや他のブラウザでは几帳面に順序正しく記述しないと、受け付けてはくれないのである。

 例えば、floatプロパティを私は画像のアドレスより前に記述していた…。(今思えば、すごくテキトウ…)それを最後に持って来たら画像が表示されて、横並びにもなった。
 つまり {  と、 } の間ならどこでも良いわけではなく、色の指定や、背景画像の指定や、positionプロパティの指定は順序良く並べないと受け付けてはくれない仕組みになっているのである。

 これが本来の姿であって「いいよ~、どこでも」なIEがチャランポランなのだ!

 WEBデザインの会社に勤務する友人に訊けば、FirefoxやOpera等のブラウザで動作確認するのが基本だそうだ。そうしておいて、IEで崩れないようにIE用の修正ソース(ハックというらしい)を記述するという。

 それでも、主要シェアはIEなのでIEでちゃんと観えないと困る。IE6とIE7でも違ってしまうので、記述を直す度にFirefoxで見てIE7で見てIE6でも確認する、という作業が面倒くさくてならない。

 とりあえず、最新バージョンのIE7ではIE6よりバグを修正しているらしいので、みんなが自動更新でIE7にバージョンアップしてくれたら、いずれIE6でチェックしなくてすむ日が来るだろう、と自分を慰めてみた。

 私としてはこういうサイドメニュー的な問題は早いこと解決して、このブログで「こんなことやりたい」「あんなこと書きたい」と思いついた事に、一日も早く着手出来るよう(…その前に削除されないように)コツコツと地味~に続けていきたい。出来るのかっ!?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年11月24日 (土)

しゃばけ / 畑中 恵・著

 第十三回(2001年)日本ファンタジーノベルズ大賞優秀賞を受賞した、畠中恵氏の「しゃばけ」。
 後に「ぬしさまへ」「ねこのばば」等へとシリーズ化されて、「しゃばけ」シリーズと呼ばれているらしい、という予備知識は全く持たずに、いつものように本屋で何気なく手に取った一冊だった。

何だろ“しゃばけ”って?

 背表紙を見ると、江戸時代の風情と難事件と、そして本書では「妖(あやかし)」という“人”ではない生き物たちが登場する、どうやら私好みの要素が満載のレシピらしいので、まずは第一作目の「しゃばけ」を読んでみる事に。

江戸の日本橋にある長崎屋という廻船問屋兼薬種問屋の大店(おおだな)の若だんな一太郎と、とりまきの妖怪たちが殺人や怪事件を解決していくお話、というのが大筋である。

 現代風にもう少し噛み砕くと、輸入業と製薬会社を営む長崎屋の御曹司である一太郎は、やっと授かった跡取りなのに病弱であった為、非常に大事に育てられている。
 病床で過ごす事の多い孫に、今は亡き祖母が二人のボディーガードを付ける。
 この二人、外身は人間だが中身は妖(あやかし)。
 一太郎には幼少の頃から「人」では無いものが見える能力があり、二人の正体も承知している。

 と、ここ迄来るとファンタジー小説には疎くても、漫画好きなら、「何処かで聞いたような設定だな」と気付くだろう。

 そう。この小説、まるで「百鬼夜行抄」(参照記事はこちら)を江戸時代に移したような設定である。

 うがった見方をすれば、祖母に孫の命を守るように妖が護衛するあたりは、百鬼夜行抄では、祖父に孫を守るように命令される妖魔の青嵐や、対をなす所は尾白と尾黒のよう。

 物にも魂が宿る辺りは「雨柳堂夢咄/波津彬子 著雨柳堂夢咄/波津彬子 著」のようでもある。

 著者の畠中恵氏は、漫画畑にも席を置いていた経歴の持ち主なので、上記の2作品は勿論ご存知の筈である。…多分。

 二作目の後書きで、藤田氏もやはり「百鬼夜行抄」を思い浮かべたと記述されているので、気が付いたのは私だけではないらしい。

 内容も“主人公の若だんなが、如何に家族や周囲の妖達に愛されているか”の表現に終始しているせいか、若だんなの個性が今一つ弱い気がする。
 逆に言えば、主人公にアクが無い分、周りのキャラクターが個性を発揮している、とも押し図れる。

 難事件の方も、ミステリー好きの私は「文章の何処かに、ヒントが隠れているかも」と、一言一句じっくり読んでいたのだが、そうでもないみたい…。

 しかし、なんだかんだ言いつつも、サクサク読める軽さと、江戸情緒に惹かれて、すでに三作目まで読んでしまった。

 一作目の「しゃばけ」は1つの(?)連続殺人事件を追っていく長編作品で、二作目からは短編集になっているせいか「しゃばけ」で舞台背景を知った上で読む、二作目以降の「ぬしさまへ」「ねこのばば」等の方が楽しめた気がする。

pickup

photo
しゃばけ
畠中 恵
新潮社 2001-12

ぬしさまへ (新潮文庫) ねこのばば (新潮文庫) おまけのこ うそうそ ねこのばば

by G-Tools , 2007/11/24

| | コメント (4) | トラックバック (0)

«今度はコメント欄が不具合中?!